実務経験を積めない現場の例
ITエンジニアのキャリアにおいて、実務経験を積めるかどうか?は非常に大切です。
特に未経験でSES(客先常駐)企業に就職した場合は、
テスト業務などの、主にシステム開発における下流工程を担当することも多いでしょう。
開発を含めた上流工程は、元請け企業の社員が実施することが多いためです。
経験が浅いエンジニアは、下流工程から徐々にステップアップしていくのが普通です。
しかし一方で、入社して数年経つのに、テスト業務ばかりさせられているのは問題があります。
単純作業がメインの業務ばかりを繰り返し行う場合、実務経験にならず、キャリアアップに繋がりません。
また、開発業務を希望するエンジニアにとっては苦痛ですね。
この記事を執筆している筆者は、SE歴10年です。
SES・客先常駐も5年で、様々な現場を経験しました。
結論から言って、テスター業務ばかり回ってきて、開発の実務経験が積めない案件はすぐにでも避けるべきです。
その場合、以下の2つの選択肢があります。
- 今の会社で他の案件を探す
- 良質な開発案件を受注している企業に転職する
この記事では実務経験が積めない現場の特徴や、今後のキャリアパスの構築方法をご紹介します。
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ウィザードは1998年に設立したソフトウェア開発業務を遂行する企業で、これまで受託開発をメインに20年以上の実績があります。
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実務経験が積めない現場の特徴
実務経験が積めない現場の特徴をご紹介します。
これらの特徴に当てはまる現場にいる場合は、転職も視野に入れて活動すると良いでしょう。
スキルが付かない
開発の実務経験が積めない現場にいると、スキルが付きません。
具体的には、テスターやコールセンターなどの業務が該当します。
厳密に言えば、一種の実務経験ではあるのですが、あまり評価されることのない実務経験と言えます。
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スキルが付かないため、次もまた質の低い案件に回される可能性が上がってしまいます。
給与水準が低い
そのため、ずっと同じレベル、収入で過ごし続けることになります。
ITエンジニアとして成長していく機会がないというのは、想像以上にしんどい状況です。
この記事を読まれている方は、仕方なくテスター業務に従事されていることと思いますので、ぜひ正しい道に進んで欲しいと思います。
実務経験が積めない現場の具体例
実際に、筆者が経験した「実務経験が積めない現場」の実例をご紹介します。
モンキーテスト
「モンキーテスト」とは、上から降りてきたテスト仕様書に従って、ひたすら出来上がったソフトウェアをテストすること。
名前の通り「猿が触ってもバグが起きないようにする」という意味です。
すでに出来上がったプログラムをテストするだけという、非常に退屈な仕事です。
テストした結果、修正が必要になったとしても、プロパー社員がこなします。
また、すでに開発フェーズは終わっていて、テストフェーズのみが残っているタイミングでのアサインでした。
もう単純作業以外のタスクが残されていない状態なので、その現場で上流工程に移ることもできません。
ビル管理システムのテスター
ビル管理システムの開発案件に従事していたときのことです。
開発作業はプロパーが行い、すでに作られたテスト仕様書に従って、単純なテスト業務をひたすらこなす案件でした。
テストに使用するハードウェアの使い方すら、まともに解説してもらえず、プロパーが設定してそれに従います。
ただ延々と、画面コピーでテストの証跡を取りつつ、結果とともに、それをエクセルにまとめるだけです。
任せてもらえる仕事の幅が狭すぎて、下に見られているのを痛感しました。
実務経験が積める現場へのステップ
筆者は、勤めている企業に対して、開発の現場へ行けるように要求を伝えました。
自社の営業が希望に応じてくれたため、
結果的に、開発業務を担当できる現場へ移ることができました。
一方で、会社のいいなりになって紹介された現場に行ってしまうケースも多いと思います。
ですが、エンジニアはもっと自身の要望を企業に伝えても大丈夫です。
キャリアパスを描けない現場にいる場合は、すぐにでも現場を移れるようにしましょう。
実務経験が積める企業の見極め方
今の会社につとめ続ける場合、質の高い案件を取れているかどうかをチェックしておきたいです。
筆者がSES案件に従事していた時は、
質の低い案件をお互いに回しあって、相互互助している中小SES企業を、嫌という程たくさん見てきました。
良い案件の特徴
一方で、質の高い実務経験が積める企業は、以下の特徴があります。
- 案件が豊富で選べる
- 過度な下請けではない
- 自身がやりたい業務内容とマッチしてる
自社の営業がとってきた案件を確認して、上記特徴に当てはまっているかよく考慮する必要があります。
営業力があるか
まず確認したいのは「営業力がある会社かどうか?」という点です。
SESは案件を選べない?ミスマッチを防ぐには積極的に選ぼう。
営業力が弱い会社ですと、案件数自体が少なく、エンジニアが案件を選ぶことができません。
そのため、タイミングよく回ってきた案件に、半ば無理やりアサインされることもよくあります。
理想は、自身のキャリアパスに従って、マッチした案件を選ぶことができる企業です。
ですが、そうでない企業の方が多いというのが実情です。
1次請けできているか
IT業界では、2次請け・3次請けといった下請け構造が普通です。
SESの多重下請けはなぜ蔓延する?防ぐ方法やメリット・デメリットを解説。
そういった案件は、作業の質が低い傾向にありますので、エンジニアのキャリアアップに繋がりにくいケースもあります。
案件を変えてくれない場合
ブラックSES企業の実例紹介。見分け方と特徴を10年目SEが解説。
案件の退出や、別の案件へのアサインをお願いした際に、それを拒否する企業は長く居続ける必要はありません。
エンジニアが待機状態になるのを極端に嫌がるのは、利益優先の証拠です。
エンジニア個人のキャリア形成や、スキルアップには興味がなく、使い捨てのコマとしか考えていません。
一方で、ホワイトなIT企業では、以下の特徴を持っています。
- 営業が要求を聞いてくれる
- エンジニアが案件を選べる
- 合わない現場は退出させてくれる
このような対応をしてくれる企業にいれば、キャリア形成を有利に進めることができます。
ホワイトな優良SES企業って存在するの?見分け方を徹底解説。[現役エンジニアが語る]
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