ベンダーコントロールがつまらない?
上流工程がメインのSIer企業や、社内SEで勤務していると、発注先に対して指示だしをする「ベンダーコントロール」を中心に担っているエンジニアも多いことかと思います。
いわゆる「上流フェーズ」がメインになるためですね。
一方で、いわゆる下流工程(コーディングやテスト)フェーズをする機会はほとんどなく、ものづくりの楽しさを味わうことができません。
本当は自社開発企業やWebアプリ開発でゴリゴリプログラミングをしたい!
希望とマッチしていないな…
そんな悩めるエンジニアがこの記事をお読みになっていると思います。
開発業務をこなさないことで、技術力の不足を危惧するエンジニアも少なくありません。
当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
ウィザードは1998年に設立したソフトウェア開発業務を遂行する企業で、これまで受託開発をメインに20年以上の実績があります。
結論から言って、ベンダーコントロールに疲弊しており、下流の業務に移りたい!という場合、移行することは可能です。
中〜大規模のシステム開発を行っている中で、厳しい要求を守って成果物を納品した経験は下流工程でも活かすことができます。
また、一般的には、下流フェーズから上流フェーズへキャリアアップする道筋が通常ルートですので、下流へ移りたい場合は席が空いていると考えて良いでしょう。
ベンダーコントロールからプログラミングへ移行する方法
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ベンダーコントロールがつまらない理由
プログラミング技術が不要
プログラミングでロジックを考案することに面白みを感じる技術者にとっては、発注先との折衝がメインとなるベンダーコントロールがつまらなく感じます。
ベンダーコントロールでは、プログラミングの能力よりも、コミュニケーションや進捗管理など、マネジメント能力が求められます。
ひとくちにSE(システムエンジニア)と言っても、フェーズごとに求められる要素はかなり違うのですね。
技術を学びにくい
先端のプログラミング技術に触れていたいエンジニアにとっては、ベンダーコントロールは退屈です。
社外に発注してしまうと、発注先が構築することになります。マネジメントの立場である以上、実際に手を動かす構築設計者よりも多く学べることはありません。
受託開発の制約がある
SIerでは顧客の要求に沿ってシステム開発が行われていくため、要求に含まれない新しい機能や、より効率の良い開発をすることができるプラットフォームの提案などをする機会はほとんどありません。
自分のアイデアを積極的に開発業務へフィードバックしていきたいエンジニアにとっては、退屈に感じてしまう場面もあるでしょう。
枯れた技術が中心
中〜大規模なシステム開発の案件では、Javaなどいわゆるレガシー(枯れた)技術を中心に行われることも多いです。
Javaエンジニアは大手企業に転職できる?必要な要件をシェア。
安定した稼働を優先するため、熟成度が高いプログラム言語を使うことが増えます。
プログラム言語のバグに起因した不具合が起こりづらく、バージョンアップしても変更点が最小で済むためです。
一方で、新しい技術に挑戦していきたいエンジニアにはマッチしない風潮です。
現状を変えるためのキャリアパス
中小SIerへ転職
ベンダーコントロールを中心とした上流フェーズばかりをこなしている場合、プロジェクトの上流に位置するSIer企業や、社内SEとして働いているケースが多いかと思います。
その場合、企業規模のより小さい、中小SIerへ転職するとプログラミングフェーズを担当することができます。
中小SIerでは、上流を担当するSIerと同様に、顧客折衝から設計書作成などの上流工程もこなしつつ、自分たちで実装をしていくケースも多いためです。
また、上流フェーズで培った汎用性の高いスキルは、中小SIerに行っても活用することができるため、引く手数多の状況になると考えられます。
下流フェーズへの移り方
- 要件定義(要求定義)
- 基本設計(外部設計)
- 詳細設計(内部設計)
- プログラミング
- 製造・単体テスト
これらのフェーズをワンストップで提供している中小SIer企業に入社できると良いでしょう。
自身がベンダーコントロール培ったマネジメントスキルを活かして要件定義や設計業務にあたりながら、徐々に開発フェーズへスライドすることができます。
一方で、上位企業から降りてきた設計書通りにシステムを開発して納品するだけの企業ですと、マネジメントスキルが活かせずに、入社してプログラミングを習得するまで仕事がなくなってしまいます。
ただし、マネジメント業務を担当する以前に、プログラミングフェーズを担当していたことがあり、コーディングのスキルをすでに持っている場合は対応することができます。
事業会社への転職
事業会社のIT部門を強化するためのエンジニア採用に応募してみるのも良いでしょう。自社のために主体性を持ってIT戦略立案やIT企画に取り組みたい人にマッチします。
いまやあらゆる業界で、IT活用が企業の競争力を高める上で不可欠です。
そのため、ベンダーコントロールを担っていたSEからの転職はしやすい状況といえるでしょう。
ただしその場合、自社内で開発業務に従事できるかどうか?は入社前に確認する必要があります。
結局、事業会社から下請けのSIerに発注するケースも多いためです。
ベンダーコントロールから転職する際の注意点
キャリア設計を明確にする
ベンダーコントロールがつまらない。と感じた理由を整理して、自身のキャリア設計に大切なポイントは何か?を一貫性を持って説明できると良いでしょう。
例えば、自身でプログラミングを担当して技術力を高めていきたい場合は、中小SIerやWeb開発企業が向いている可能性があります。
その場合、なぜ上流のベンダーコントロール業務を捨ててまで、プログラミングに従事したいのか?を合理的に説明できるようにしておきましょう。
キャリア設計については面接時にも聞かれやすい傾向にあります。
技術力がある企業を見極める
ただしSIerから他職種へ転職する際には、注意点があります。まず技術力が低すぎる企業は避けたほうが良いでしょう。
そういった企業は、システムインテグレーターというのは名ばかりで、実体としてはSESで現場にエンジニアを常駐させるだけ、というケースも見受けれます。
その場合、プロジェクトの最下流工程しか担当できず、そこから抜け出せない企業の可能性があります。
すると、テスターや品質管理ばかりをメインで担当することになってしまうので、自社で開発する能力があるかどうかはしっかりと見極める必要がありますね。
上流工程がつまらない、は贅沢
上流工程がつまらないから、プログラミングがしたい。という悩みは非常に贅沢な悩みであるというのは自覚したほうが良い点です。
システムエンジニア業界では、むしろ下流工程から上流工程へキャリアアップしたい。というエンジニアが大多数ですので、その潮流とは正反対の要求です。
転職で年収UP
「ITエンジニアは転職した方が収入が増えるバグ」、数字からも明らかに 生涯年収に1000万円の差
出典:ITmedia NEWS
ITエンジニアは、社内で昇級を頑張るよりも、転職をした方が圧倒的に年収UPしやすい。というデータが出ています。
20代前半のエンジニアが5年に1回転職した場合、1回も転職しないエンジニアと比べ、20代後半の時点で23万円、30代前半で49万円、30代後半で83万円ほど年収が増え、生涯年収に1000万円近い差が出ることが分かった。
同じ企業に居続けることで、年収が上がりにくいと感じている方は、転職を視野にいれて活動すると良いでしょう。
ただし、同じ企業に居続けることで得られる人脈や、信頼の積み重ね、コーディング時の効率的なルール、チームや組織の理解は転職する上で引き継ぎにくいものです。
それらがあってこそ、挑戦できる魅力的なプロジェクトなどもあるので、それらを天秤にかけて、転職してもなおメリットが勝る、という場合に転職を目指すと良いでしょう。
転職エージェントは複数登録しよう
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IT転職のおすすめ転職サイト
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