SES(客先常駐)じゃない企業の見分け方
IT業界において、SES(客先常駐)をメインとしている企業は本当に多いです。
厚生労働省の統計によると、IT業界においてSES(客先常駐)をしている企業の割合は、全体の9割(92.3%)を超えています。
また、客先常駐している IT エンジニアの比率が7割を超えている企業は28.8%となっています。
いわゆる「身売り」が、業界の標準的な商流として当たり前になっているため、ある程度は仕方がないことです。
企業規模は関係なく、ある程度大きくても同様の傾向があります。
しかしながら、中には「身売り」をしていない会社も、ごく少数ながら存在しています。
難易度は高いものの、SESをしていない企業を探すことも可能です。
この記事を執筆している筆者は、SE歴10年です。
SES・客先常駐も5年で、様々な現場を経験しました。
この記事では、客先常駐(SES)が少ない企業の見分け方をシェアします。
当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
ウィザードは1998年に設立したソフトウェア開発業務を遂行する企業で、これまで受託開発をメインに20年以上の実績があります。
客先常駐を見分ける方法
結論から言って、SESじゃない企業を正確に見分ける効率的な方法は、Geekly(ギークリー)など複数社の転職エージェントに登録することです。
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SESじゃない企業の見分け方
身売りSESを避けるためには、客先常駐メインではない、ちゃんとしたIT企業に転職する形になります。
以下、詳しく解説します。
①自社製品を持っている
自社製品を持っていて、それを販売して売り上げを立てている会社は、自社製品に関わる開発を自社ですることができます。
これは、SESが横行しているIT業界において、非常に恵まれている条件です。
企業例
企業名 | 平均年収 |
ディー・エヌ・エー | 708万円 |
マネーフォワード |
684万円 |
freee |
684万円 |
合同会社DMM.com |
720万円 |
メルペイ |
872万円 |
ただし、売り上げの比率をチェックしておきましょう。
あくまでもSESメインで、「売れていない自社製品」があるだけでは意味がありません。
また、自社内で開発部隊が機能しているのか、入社前に確認しましょう。
そして、現場常駐ではなく社内勤務希望であることも、忘れずに伝えてください。ただし全くSESをしていない会社であれば不要です。
ただし、自社製品を開発している企業は非常に人気です。倍率が高く就職しにくい点は覚えておきましょう。
②受託開発
受託開発はオワコンなのか。受託で20年実績がある現役エンジニアが解説。
IT企業の中には、客先から直接仕事をもらっている会社があります。その場合、「受託開発」として、自社で作業することができます。
SESのように仲介業者がいないため、利益率が高い点も利点です。
そういった会社で働くことで、SESで常駐することはなくなります。
③大手企業との直接取引
中小企業でも、ごく少数ではありますが、大手企業との密なコネクションを持っている会社があります。
直接取引なので、仕事を自社に持ち帰って作業することができます。
見極め方は難しいですが、取締役の元勤務先などから仕事を融通してもらっているケースなどが多いですね。
④セキュリティに関するリテラシーが高い
SESが横行した背景に、セキュリティ面での都合があります。
顧客情報やその他機密情報の漏洩を防ぐために、常駐先での作業を求めるのです。
一方で、自社で持ち帰りで作業してもらうと作業場所が増える分、情報漏洩のリスクが高まります。そのため、本当に信頼の置けるパートナー企業でないと任せられないのです。
つまり、自社で作業できる中小企業は、それだけの信頼がある企業ですし、セキュリティに関するリテラシーが高い企業といえます。
⑤オフィスがある程度大きい
オフィスが極端に小さい企業ですと、自社で作業していない可能性が高いです。
そのため、まとまった人数が作業することができるオフィスを持っているかどうかは、SES企業を見分けるポイントの1つです。
ただし、昨今では、リモートワークの普及に従い、SESではなくても自社オフィスを小さくする企業も増えています。
出社する社員が減ったので、オフィスそのものが不要となり、高い賃料を払ってまで維持する必要がなくなった場合ですね。
⑥社内SEである
社内SEとして働けば、基本的にはその会社への出社となりますので、SESや客先常駐で摩耗することはなくなります。
⑦元請けの大手SIer
元請けである大手SIer企業であれば、自社で請けた案件を社内でこなすことができます。
ただし大手SIerへの就職は、競争率が高いです。
中小企業であっても、1次請け案件を中心にこなしている企業は存在しますので、そういった企業を探し出して応募すると回避策になります。
企業例
企業名 | 平均年収 |
富士電機 | 760万円 |
富士通 | 859万円 |
NEC |
815万円 |
NTTデータ |
834万円 |
伊藤忠テクノソリューションズ |
896万円 |
野村総合研究所 |
1235万円 |
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