30代でSIerから転職は可能？→キャリアパスや転職の必要性を考えよう。

30代でSIerから転職

顧客との打ち合わせや、設計書などドュメント類作成などの業務に追われているSIerエンジニアは多いことでしょう。

30代に差し掛かると、勤続年数も10年近くなり、中堅社員として活躍の場が与えられます。

一方で、日々同じ業務に疲れてきた…というエンジニアもいらっしゃることでしょう。

20代はがむしゃらに業務をこなしてきたものの、自身のキャリアパスを見直しつつ、転職を意識することもあります。

結論からいって、30代SIerエンジニアの転職活動は、簡単ではないものの、十分に可能です。

IT業界は、基本的には人材が不足しており、売り手市場と言えるので、転職はしやすい状況と言えるでしょう。

2030年には最大で79万人不足すると経済産業省が発表しています。

出典：IT人材白書2020/独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センター

30代でSIer企業から転職する方法

関連記事

【SES・SIer向け】ITエンジニア転職におすすめのエージェント9選。

PR     ※リンク先に各社のプロモーションを含みます。 SESを脱出したい！もっと良い条件の企業に転職したい！ そんな方に向けて、オススメのIT転職エージェントをご紹介します。 当メディアは、厚生労働省から[…]

結論から言って、30代でSIer企業から転職するなら、マイナビ IT AGENTなど複数社の転職エージェントに登録しましょう。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、企業の人事部と密にコミュニケーションを取り合っており、入社前に企業の内情を知ることができます。

上記記事では、9社を徹底比較し、総合的におすすめできる転職エージェントはもちろん、年代、業種、希望年収やキャリア別に特化したIT転職エージェントについてご紹介しています。

転職を有利に進めたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

SIerからのキャリアパス

社内SE

社内SEは、定型業務が多く、納期へのコミットも融通が利くことも多いため「ワークライフバランス」を実現しやすい職種です。

請負契約のもと、期限までに品質を担保したシステムを納品しなければいけないSIerなどに比べると、胃が痛くなるような思いをする機会は少ないでしょう。

社内SEを目指すSIerエンジニアには、社内SE転職ナビがおすすめです。

社内SE案件を専門に扱う転職エージェントです。社内SEの求人数は業界トップレベルで、SES（客先常駐）からのキャリアアップを目指すエンジニアに多く利用されています。

[評判]社内SE転職ナビは実際どう？口コミと評判を調査。

自社開発企業

自社開発エンジニアへの転職ルートも考えられます。

ひとくちに「自社開発」といっても、大きく分けて2つの意味があります。

１つ目は、自社が提供するサービス、例えばWebサイトやアプリケーションなどを自社で開発すること。

2つ目は、自社の環境で開発することを自社開発（自社内開発）と呼びます。

いずれにしても、自社で開発ができるというメリットがあります。

SIer企業に勤めながら現場常駐していたエンジニアにとっては、非常に魅力的ですね。

自社開発を目指すSESエンジニアには、マイナビ IT AGENTやGeekly(ギークリー)など、総合IT転職エージェントを使うのがおすすめです。

大手エージェントは、求人の件数が多く、さまざまな業種のITエンジニアの求人を探すことができます。

自社開発案件についても多くの求人が用意されており、SIerからのキャリアアップを目指すエンジニアに多く利用されています。

SES

SES(客先常駐)エンジニアのメリットは、

• 常駐先企業とのコネクションを作ることができる
• 現場ごとに違う開発環境に触れることができて、幅広い技術を習得でき

などでしょうか。

SESで商流が深すぎる！デメリットと対処法をシェア。

一方で、SIer勤めの場合に比べて、商流が深いことが多いので注意が必要です。

SESエンジニアの多くは、SIer勤務にキャリアアップしたいと考えています。

その逆に、SIerからSESエンジニアになるのはデメリットも多く、熟考する必要がありそうです。

SIerのメリット・デメリット

現状でSIer企業に勤めている場合、転職が本当にあなたのキャリアパスにとって正しいかどうかを、今一度考える必要があります。

SIer勤務はメリットも多く、SESエンジニアからのキャリアアップの場として考えられているケースも多いためです。

SIer企業のメリットを今一度まとめると以下になります。

SIerのメリット

汎用性の高いスキルを習得できる

SIerに勤めるエンジニアは、トラブル対応、進捗管理、資料作成、コミュニケーションスキル、マネジメントスキルなど幅広い領域での仕事が求められます。

様々な業界で必要となる汎用性の高いスキルを学ぶことができます。

年収が高い

SIer企業では、大企業や官公庁から発注された仕事を1次請けしていることも多く、その場合SESの2次請け、3次請けの企業よりも平均年収も高い傾向にあります。

お客さんと直接やり取りする機会も多く、上流工程にも携わることができます。

IT企業で客先常駐の割合は9割以上！自社作業のための立ち回り方。

これは９割以上が多重下請けのSES(客先常駐)をしているIT業界において、非常に恵まれている条件です。

豊富なプロジェクトを経験できる

SIer企業では分野を問わずにシステム開発をすることが多く、様々な業界の仕事をすることになるため、社会の仕組みを学ぶことができます。

また、プロジェクトに携わる人との出会いでも、多くのことを学べるでしょう。

自社作業ができる

また、上流のSIerに限られますが、SESのように現場に常駐せずに業務をこなすことも可能です。

SIerのデメリット

大手SIerの下請け事業メイン

現在勤めているSIer企業が、大手SIerの下請け（2次請け、3次請け）事業メインであれば、他職種や大手SIer企業への転職はキャリアアップにつながります。

SESで商流が深すぎる！デメリットと対処法をシェア。

ここで大切なのは、「商流の深さ」に企業規模は関係がないという点です。

中小SIerでも、クライアントから1次請けで仕事をもらっているホワイトSIerは存在しています。

筆者は業界に身を置いて10年ですが、そういった優良中小SIerは、確かに数は少ないながら確実に存在していました。

プログラミング能力は身につきにくい

SIerでは、顧客との打ち合わせや、設計書の作成など上流工程がメインとなるケースが多いです。

システム開発のフェーズは、2次請け、3次請け企業に任せることも多いため、自分でプログラミングをする機会は少ないでしょう。

そのため、プログラミングをバリバリ書きたいというエンジニアにとっては、合わない可能性があります。

就職・転職する上で確認したいポイント

SIer企業から転職する前に、確認しておきたい点は以下です。

このあたりの条件は、チェックしておきたいポイントです。

多重下請け構造ではなく、プライム案件（１次請け）の案件をメインで受注している企業を探しましょう。

中間マージンが発生しないため利益率が高いですし、より上流工程から携わることができるので、スキルも磨きやすい環境である場合が多いです。

発注企業との信頼関係が構築されているので、自社に持ち帰って仕事できるケースもあります。

また、案件が豊富で、自身のキャリアに合わせた仕事を選べる企業を選ぶようにしましょう。

関連記事

当メディアではSIer企業に勤めるエンジニアのお悩みについて特集しています。

これまで受託開発をメインに20年以上の実績がある弊社が、自社の開発実績や経験をもとに回答しています。

よりよい転職活動の一助となれば幸いです。

• 客先常駐のない良質なSIer企業の見分け方。
• SESとSIerの違いを解説。就職・転職するならどっち？
• 独立系SIerはやめとけって本当？企業の見極め方を解説。
• IT（SIer企業）は「客先常駐しかない」？→常駐のない企業もあり。
• SIer企業でプログラミングできない場合の対処法。10年目SEが解説。
• 30代でSIerから転職は可能？→キャリアパスや転職の必要性を考えよう。
• SIerの年収は低いのか。給与を上げるキャリアパスをSIer企業社員が解説。