30代の客先常駐(SES)エンジニアが描くべきキャリアパス。10年目SEが解説。

30代で客先常駐(SES)を続けても良い？

20代から勤務しているSES（客先常駐）。30代になってもそのまま続けて良いのだろうか。

そんな疑問を持ったことがありませんか？

結論から言って、SES（客先常駐）をそのまま続けて良いかは、会社によります。

どんな会社に勤めていても、いきなり仕事がなくなるとか、契約を打ち切られるという理不尽なことは起こりません。

しかし、自身のキャリアパスを見定めた時に、今の現場に居続ける必要があるかどうかは、よく考えた方が良いですね。

• 質の高い案件をこなせているか
• キャリアパスに必要な仕事ができているか

を考慮する必要があります。

SESのキャリアを見直したい場合

結論から言って、「SESのキャリアを見直す」ための効率的な方法は、マイナビ IT AGENTなど複数社の転職エージェントに登録することです。

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上記記事にて、総合的におすすめできる転職エージェントはもちろん、年代、業種、希望年収やキャリア別に特化した転職エージェントをご紹介しています。

SESエンジニアのキャリアアップを効率的に進めたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

※SES（現場常駐）を卒業して、大手SIerや社内SEへのキャリアアップを目指すSESエンジニアには、マイナビ IT AGENTやGeekly(ギークリー)がおすすめです。

多重下請けの最下層など、悪い条件のSESで消耗し続けるのか。それとも、しっかりキャリアを積んでいける優良なSEとなるのか。

分かれ道は、20代、30代で転職を目指している今しかありません。

すぐに行動することをおすすめします。

SESエンジニアを続けて良い企業

質の高いプライム案件メイン

SESのプライム案件(１次請案件)とは。獲得企業の見分け方をシェア。　

SES企業の中には下請けではなく、1次請け案件をこなしている優良企業も存在しています。そういった企業に勤められているならば、無理に転職をする必要はありません。

給与水準が高い

良質な1次請け案件を中心に回している企業では、間に入った会社に仲介料を取られることもないので、給与水準が高い場合が多いです。

上流工程を担当できる

また、1次請け案件であれば、プロジェクトの上流工程から下流工程までワンストップで請けることもできます。

顧客から仕様を直接ヒアリングして計画立案＆要件定義するなど、汎用性の高いスキルを学ぶことができます。

SESエンジニアをやめるべき企業

多重下請けである

SESの多重下請けはなぜ蔓延する？防ぐ方法やメリット・デメリットを解説。

SES業界では、多重下請け構造という問題を抱えています。

自社に案件が回ってきた段階で、4次請け、5次請けというケースもよくあります。

企業規模は関係なく、ある程度大きなSIer企業においても、多重下請けの下層に位置することがあります。

商流が深すぎる

SESで商流が深すぎる！デメリットと対処法をシェア。

こうした多重下請け構造の下層案件を「商流が深い」と言います。

商流が深いと、間に入った中間業者に中抜きをされてしまうので、エンジニアの給与が上がりにくいという構造的な問題も抱えています。

また、上位フェーズは中間業社によってすでに席が埋まっていますので、質の低い作業になりがちです。

より詳しいSES企業の見分け方については、以下の記事で解説しています。

• ホワイトな優良SES企業って存在するの？見分け方を徹底解説。[現役エンジニアが語る]

希望の業務内容ではない

希望の業務内容ではない場合も、SESを続けるべきかよく考える必要があります。

本当は開発がやりたいのに、ひたすらテスターとして稼働されられるようなケースです。

スキル不要で、アルバイトでもできるような作業を延々とさせられる場合、今後のキャリアパスに大きな影響が出ますので、すぐに転職を視野に入れて活動することをオススメします。

SESエンジニアを続けるための考え方

リーダー、マネージャークラスを目指す

30代のSESエンジニアは、リーダー、マネージャークラスの働きをすることが求められます。

年齢からして、当然ですよね。

ですので、日頃からプログラマー、エンジニアとしての働き方だけでなく、しっかりと将来を見据えた動きをしながら仕事に取り組む必要があります。

年齢を重ねてもなお、20代のころと同じような、自分の仕事をこなすだけの開発者だと厳しいですね。

若いエンジニアに淘汰されてしまいます。

仕事を回す

自社で待機中のメンバーや、新人エンジニアに仕事を回す立場になりましょう。

長年常駐している、客先の要人とのコネクションも構築できているはずです。

一方で、自分の仕事ばかりで、チームも持たずに一匹オオカミという体ですと、厳しいですね。

しかし、技術ばかりで独りよがり、20代のころと働き方が全く変わっていない、というSESエンジニアも、中には存在します。

SESからのキャリアパス

SES(客先常駐)でそのまま終わりたくない！と思ったなら、今がチャンスです。

SESではない、エンジニアの働き方は多く存在します。

それらをご紹介していきます。

IT業界は、基本的には人材が不足しており、売り手市場と言えるので、転職はしやすい状況と言えるでしょう。

SIerで受託開発

IT企業が下請けかどうかの見分け方。ソフトハウスエンジニアが解説。

SESから転職先としておすすめなのが、客先から直接仕事をもらっているSIer企業への転職です。

そうすれば「受託開発」として、自社で作業することができます。

SIer企業で働くことで、基本的に自社での作業となるので、SESで常駐することはなくなります。

Web業界へ転職

Web業界へ転職するのもひとつの方法です。

ITエンジニアとWebエンジニアでは、意外と求められるスキルが違います。

そのため、全くの異業種ではないですが、勉強は必要になります。

ただ、ITエンジニアとして得たロジカルシンキング能力や、HTML・CSSなどの知識はそのまま生かすことができますので、親和性は高いですね。

SESからWeb系（自社開発）へ転職したい場合の転職エージェントは、マイナビ IT AGENTとGeekly（ギークリー）

がおすすめです。

Web系（自社開発）の募集は非公開求人になっている場合が多いので登録必須です。複数のIT転職エージェントを使って、効率よく求人を見つけましょう。

フリーランス

フリーランスとして、独立するのもひとつの手段です。ただし、フリーランスにはリスクもあります。

• 以前の職場から仕事がもらえる
• 1年分ほど収入がなくても大丈夫な貯金がある
• 副業で成果が出ている

など、リスクが下がる要因が用意できている状態で、独立するのがオススメです。

また、実力主義で、結果を出さなければ厳しい世界です。月に100万〜200万稼ぐ人がいる一方で、数十万しか稼げない…なんて場合もあるので注意が必要です。

さらに、確定申告の手間がかかったり、社会保険料を自分で負担しなければならないなどデメリットもあります。

身売りSESメインではない会社を探す

身売りSES・客先常駐メインではない、ちゃんとした会社に転職する方法もあります。

転職先のおすすめとしては、

• 自社製品を持っている会社
• 客先から直接仕事をもらっている会社

がおすすめです。

自社製品を持っていて、それを販売して売り上げを立てている会社は、自社製品に関わる開発を、自社ですることができます。

これは、SESが横行しているIT業界において、非常に恵まれている条件です。

また、客先から直接仕事をもらっている会社もおすすめです。利益率が高い上に、自社で作業できるため常駐から解放されます。

常駐先に転職

SESから大手企業へ転職したい！10年目SEが実例を紹介。

SESエンジニアの脱出方法として、「常駐先に転職」してしまうことも１つの手段です。

「いや、そんなの無理でしょ？」と思うかもしれません。

しかし、10年SEを経験した私の周りで、常駐先へ就職（転職）した人間を何人も知っています。

一例として、二子玉川の著名IT企業である○社に常駐していた知人が、いつの間にかプロパーさんと仲良くなって、ある日突然「○社に入ることになった。」と打ち明けてきたときは驚きました。

社名は公表できませんが、日本人なら誰でも知っている、驚くような一流企業です。

そういったキャリア形成も可能である、ということだけは強く伝えておきたいです。

ただ思考停止で常駐するだけでなく、そのようなチャンスも時には転がっている、というのは常に意識しながら立ち回りたいですね。